AM の地位譲渡
2009年6月4日 by Quality-F
景気低迷の中、体力ある生き残ったAM会社は積極的に受託物件を増やしている。
先日破綻したジョイントをはじめとして、パシフィックやクリードなど数多くのAM会社が経営不能に陥っている状況である。このような破綻系AM会社からAMの地位譲渡を受けるのである。ここでのポイントは譲渡価格を極限まで低く抑えることである。競争入札といっても、このご時世では参加者が居ないケースも多々見受けられ、参加しても2社程度と競争と呼ぶのには程遠い状況である。本来、AMビジネスは完全なフィービジネスであることから、大きなリスクテイクを必要としない業態であるにもかかわらず。
なぜなら、現実はそう上手く(スムーズに)はいかないからである。
ファンドにしていることからステークホルダーが多岐・複雑にわたっており、その調整が必要だからである。
先日、AM の地位譲渡について、半年もかかったと、とある AM マネジャーがぼやいてていた。
確かに、証券化スキームで AM が破綻し、その AM はセイムボートでエクイティ出資もしており、レンダーについても数社ノンリコースローンを付けている。こういった不動産スキームになって破綻した状況は、当然未経験の事であり、レンダーに至っては、会社の方針や金融行政の動向、さらに物件をみて右往左往しているのが正直な現状である。そのため、意思決定も遅く、なかなか動けない。最後はお決まりのように右向け右の状態である。不動産は流動性が低いといわれてしまえば それまでであるが、早期の決断・行動により、早急に膿を出し、良い循環にもっていければと、切に願うところである。
とはいいつつも 不動産マーケットでまだ たくさんの膿は存在し、これが出るのはあと半年から一年はかかるものと思料される。