AIGビル取引、不動産投資の優良物件です。

AIGビル取引

2009年5月8日 by Quality-F

AIGが丸ノ内のAIGビルを日本生命と1,155億円前後で取引された。

敷地面積4,000m 延床面積37,500㎡ B4/15階建 築35年のビル。

年明けから売却にあたって入札が行われた模様であり、数社(財閥系の不動産会社等)が入札に参加していた。価格も600億程度と予測されていた。

結果的には、日本生命が取得したが、1,000億以上がもう1社存在した模様で、取引の過熱ぶりが伺える。まるで2007年頃の取引である。

再開発目的の購入ということで 単純に土地面積で割ると更地95,000千円/坪、前面道路の路線価は20,190千円/㎡(66,700円/坪)であるから 路線価の1.42倍程度の水準。丸ノ内というロケーションを考慮するに、妥当なとも考えられる。

仮に収益物件としての購入だと考えるにSクラスなのでレンタブル60%で計算すると有効面積6,806坪 現在のオフィス賃貸マーケットを考慮しても@35,000円/坪(2008年夏くらいまでは丸ノ内・大手町は築古でも38,000円/坪以下は下げない状況2009.5) 経費率30% 空室率5% で考えるにキャップレート1.65%  有効面積単価:16,900千円。このクラスのハードだと、当然ありえない取引利回り水準となる。

以上のことからも再開発目的で 長期運用前提かつある程度強気の目線(賃料@50,000円/坪以上)で試算しないとこのバリューは不可能である。1,000億以上値付けした会社が2社もあったことからも、やはりこの景気低迷期においても東京都内の最高立地は安値では到底買えないのである。

当初の設定価格に比べて、売却価格は約2倍であり、売主としては十分に満足いく取引であった。丸ノ内エリアというなかなか出物がない場所での ひさしぶりの高額取引であった。

ただし、皇居の関係から高層ビルは建てられないはずだが、どんな目論見があるのだろうか。