今、買っている不動産投資家 – その理由と主体5
2009年10月8日 by Quality-F
本日は(6)学校法人(大学)についてお話したい。大学はバブル時代に旺盛な需要を余す事無く吸収する為に、その受け皿として郊外にキャンパスを次々と展開していった。都心の地価があまりにも高くて手が出なかった為である。しかし、少子化の中、都心から離れる事で学生集めに苦戦する結果となってしまった。今後、一層進む少子化の流れの中で、生き残りをかけて大学は必死に学生確保に動いている。具体的にはキャンパスの都心回帰により、社会人・留学生等の受入を推進して、減少分の埋め合わせを計ろうとしている。昨今の都心部の地価低下や行政法規の見直しも追い風となって、都心キャンパスの拡大や高層化(拡張)を進めている背景はこうした理由からである。
例えば早稲田大学では、2008年5月に中野警察大学校跡地を取得し、2012年を目処に新たに「中野キャンパス」を開設する予定である。教育の国際化をかかげ、中長期的に8,000人の留学生の受入を目指す。他にも、留学生や社会人の受入を推進する大学は非常に多い。今後、留学生の寮や施設等、二次的な不動産ニーズが生じる結果となろう。
以上簡単ではあるが、現在の主たる不動産プレイヤーについて書かせて頂いた。
近年の不動産バブル時には、短期投資スタイルという画一的な投資スタンスであったため、プレイヤーが限定されていた。しかし、現在においては、各プレイヤーがそれぞれの目的にあった自由度の高い投資を行なっている。つまり、多様な価値判断ができるマーケットになってきたと言えるだろう。だだし、そのマーケットは限定的(資金力・与信等々・・・)なマーケットではあるが・・・