不動産投資トピックス 商業施設と不動産投資(4)
2010年7月23日 by Quality-F
先日までの話しにおける売上の想定等は一般的な水準や事例との比較など、周辺の競合状況や環境(人口張り付き)的な観点からの分析がやや甘い。そこで使われるのが、所謂、ハフ分析というものだ。
通産省の修正ハフ分析においては、「消費者の買物出向比率は店舗の売場面積の規模に比例し、その店舗までの距離に反比例する」という公式を利用して運営されていた。その理論を用いて、土地(ロケーション)のポテンシャルを評価する。
実際にハフ分析から導き出された売上には、物件により微妙な回答も多いものの、競合店舗とのロケーションによる優劣は判定できる。
簡単な話し、分析範囲の需要者を競合店舗で仲良く分けた場合に、当該分析している店舗の分け前(売上)はこれだけですといったイメージである。
しかしながら、競合店舗の個性(競争力)は数値化することは不可能だし、分析範囲や競合範囲も人為的に設定する。その上、消費者はあくまでも住民(居住者)がベースであり、全般的に想定箇所が多くなってしまう。以上の事から、当該分析値は保守的な数値として、筆者は割り切って利用していた。
ごく普通の運営していて、周辺に特別に強いライバルが居ない状況であれば、この程度は売上げるポテンシャルがあるといった感じでデューデリやコンサルティングの際にはあつかっていた。(次回は 不動産投資トピックス…商業施設と不動産投資(5))