不動産投資トピックス かんぽの宿(4)、不動産投資の優良物件です。

不動産投資トピックス かんぽの宿(4)

2010年12月1日 by Quality-F

このように旅館を購入する典型的な需要者、具体的には近隣の旅館経営者や複数の旅館を経営するオペレーター、そして、不動産投資ファンド(昨今では皆無ですが)、バイアウトファンド等 これらはほぼ当該物件のポテンシャルを含めた事業収益しかみない。

例えば、リターンで20%は必要だとか、借入をして購入するが旅館のキャッシュフローからは●●年で返済できるとか

、手持ち資金での購入ならあと数年で回収できるなど、需要者によって見方や考え方は多種多様であるが、すべては、旅館の事業収支が前提(ベース)となるわけである。

ここで話しをカンポに戻すと、積算で判断する典型的な需要者がいない状況下、基本収益価格(事業評価)で

時価を査定すべきとの結論に至る。

しかしながら、赤字(※)だから価値なし(ゼロバリュ-)というのは、短絡的であり、

事業体としてのターンアラウンドの可能性や方向性を見極めた上で

現実妥当性のある標準的な収支を想定すべきであろう。

※・・・バブル崩壊後の不良債権の掃溜めであったゴルフ場。筆者もコンサルや評価で携わったが、交通利便性に優れた一部の有名クラブを除くと、ほとんどが赤字であった悲惨な状況。積算で見ると数十億円の物がである…当該用途も今回ケースに類似しているのでここで紹介した。通常、ゴルフ場は1ホールあたり、ロケーション(平地・丘陵等々)にもよるが数億円程度要するのだ。また、土地のほとんどは近隣山林所有者等からの借地で、転用も見込めない。そんなゴルフ場。GSとローンスターの外資の争奪戦は記憶に新しいが、筆者の直接携わったポートフォリオの中で、1,000万円程度の評価をした物件もあった。

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