不動産投資トピックス 商業施設と不動産投資(2)、不動産投資の優良物件です。

不動産投資トピックス 商業施設と不動産投資(2)

2010年7月21日 by Quality-F

商業施設の運営維持管理上の賃料の売上に対する割合(賃料率:賃料負担率)は一般的な水準として把握され、それは当該水準前後となるわけである。逆に、当該水準に比して賃料率が高いと、限界値に達している状況と推察されるし、低い状況であれば、賃料支払余力が十分にあるという事になる。したがって、実際の売上から適正水準の賃料が算定できることとなる。

しかし現実には、当該施設のオペレーションの善し悪しによって売上なんてものは大きく変化するので、一般的な業界水準や相場を勘案して設定することとなる。

例えば、家電量販店を例にあげよう。標準的な店舗運営のスタイルはロードサイド型店舗である。概ね5km圏で20~30万人程度のマーケットパワーが必要な施設で、業界粗利益率は概ね15~20%程度、賃料負担率は3.5%前後である。

売上の指標として月坪効率というものがある。これは売場面積1坪当たりの月間の売上高である。この指標は非常に重要な指標で、実際の売上の状況が不明瞭であっても、周辺環境や立地ポテンシャル、業種等から概ね推測でき、標準的な売上高を想定できる。家電量販店の月坪効率は概ね30~50万円/坪程度で、立地や規模によって異なる。

なお、ビックカメラ等の駅前特化型の家電量販店とは売上のレベルが全然異なる事を付け加えておこう。駅前特化なら100万円/坪以上を軽く売り上げるところも多い。

簡単な説明ではあるが、このような観点から売上を推測し、賃料負担率からオペレーションサイド(テナント)の適正水準を求める。当然として、相場的な観点(オーナーサイド)も含めた両面から妥当な水準を導き出すこととなる。(次回は 不動産投資トピックス…商業施設と不動産投資(3)