共同住宅のプロデュース (3)
2009年9月30日 by Quality-F
さて、周辺の競合物件は、RC造タイル貼中層賃貸マンションやS造2階建賃貸アパートが多い地域だ。間取りは需要者の厚みを反映して50~60㎡前後の2LDK、3DK、3LDK。家賃は9~10万円程度の水準。築年が経つと、8万程度まで下落しているようだ(将来に渡る賃料下落のリスク)。デザインは一般的で、駐車場はほぼ完備されており、無いと賃料が大幅に落ちる傾向。世帯2台有るとアドバンテージだろう。また、駅周辺には分譲マンション落ちの賃貸物件が10~13万円程度で市場に溢れ出ている状況。
このような賃貸市場の中、当初分析したターゲットをアジャストさせて、土地の個性を加味して計画していく事となる。その結果下記のように計画すべきとの結論に至った。
- 上下階に対する騒音が気にならない広めのテラスハウス
- 家族団らん重視の広いLDK
- 豊富な収納
- 駐車場全戸完備
- 飽きのこない明るくシンプルなデザイン
言葉では言い尽くせないが、マーケット分析(賃貸、賃料、周辺開発動向、入居者属性)や地域要因・個別的要因の分析等を駆使して最良の計画を導き出す。そして、その土地のポテンシャルを最大限に引き出す。