今、買っている不動産投資家 – その理由と主体4
2009年10月6日 by Quality-F
先日に引き続き、本日は(5)生命保険会社についてお話しよう。過去のトピックスでも取り上げたが、AIG大手町ビルを約1,155億円というプレミアム価格(高額)で取得した日本生命保険相互会社等、生命保険会社は旧来より、資産運用の一環として不動産を保有してきていた。ごく一部の優良物件等、資産性の高い物件を好む傾向が強く、大手不動産会社とクライテリア(投資基準)が類似している。大手不動産会社の競合相手として、争う場面も良く見受けられる。他の主体同様に、マーケットの過熱感が消えた事から物件を取得できるようになり、売買事例が少しずつ表に現れてきた結果である。日本においては、ポートフォリオの構成上、海外の年金基金(約10%)等に比べて不動産の割合が少なく、ここ十年の市況で物件を流出(資産整理)させていた事から、今後、長期安定資産として投資基準が見直されれば、取得に一層拍車がかかる可能性もある。次回は学校法人について話したい。