今、買っている不動産投資家 – その理由と主体3
2009年10月5日 by Quality-F
本日は(3)鉄道会社についてお話しよう。冒頭でも話したが、インテージ秋葉原ビルを所得した京阪電鉄(京阪電気鉄道)は2009.3にも、大手町北東急ビル(現:京阪大手町ビル)を取得している。新宿の大型ビル持分を取得した小田急電鉄や東京急行電鉄等、現在、鉄道会社の物件取得意欲は非常に強い。
鉄道会社の本業は鉄道事業であることは明白であるが、その本業の鉄道事業と一体として行なわれてきたのが不動産事業なのである。駅ビルの開発や、住宅地の大型開発、駅前再開発等、その鉄道利用者の獲得の為に、同時進行で行なってきているのである。その事業規模も大手不動産会社に匹敵する規模で、不動産事業のノウハウも同様に所有している。
メイン事業から豊富なCF(鉄道収入)が得られる事を背景に、莫大な資金力を活かして大型物件等を次々と取得している。今後、人口の頭打ちで、鉄道利用者の拡大が期待できない事から、本業の下支えとなる安定した収益源として、超長期スタンスで物件を取得しているのである。不動産過熱期には到底手が出なかったものの、現在ではインカム重視のロジックが通用するようになった事から、主たるバイヤーの一つとして鉄道会社が存在感を現しているわけである。次回は(4)生命保険会社について話そう。